東京の外構工事 実績数3000件を誇る創業27年の株式会社トップテクノ

トップテクノ社長コラム 佐藤正和の生きる道!
> トップテクノ社長コラム > No.024 月に50万円以上稼ぐのが当たり前だった
No.024 月に50万円以上稼ぐのが当たり前だった
2019年01月21日


職人が稼げない時代になったと、最近特に危惧しています。私自身、若い頃は現場で職人をしていたからよくわかるのですが、当時に比べて今は本当に稼げない。月収50万円以上稼いでいる職人は今はほんの一握りではないでしょうか。年収500万円以上稼ぐ人も少ないのではないかと思います。

一方、私が職人をしていた今から20年以上前は、月に50万円以上稼ぐことが職人としては当たり前であり、月収100万円を超えて、晴れて一人前とみなされていました。当然、年収も1000万円以上稼ぐ職人がざらにいて、私自身もそうでした。しかも勤務日数はいまのように日曜休みだけでなく、月の可動日数は20日ほど。「職人=稼げる」というのが当たり前の感覚でした。サラリーマンではなく職人を選ぶ人も多く、社会的ステータスがあった時代でもありました。

ではなぜ、今の職人は稼げなくなったのか。

理由はいくつかありますが、一番大きいのは社会環境や業界の変化です。材料の値段が昔と比べて高くなりました。デザインや設計が複雑で凝ったものになり、職人が現場で行う作業も複雑化しています。

例えば当社のような外構屋であれば、前はブロックをただ直線に積み上げていく壁を作れば満足されていましたが、今は曲線や途中に洒落たブロックを入れるなどしないと、垢抜けないものになってしまいます。にもかかわらず、家そのもの価格や工事費用は昔とそれほど変わっていません。つまりそのしわ寄せが、職人の給与低下につながっていると、私は考えています。

またいくら稼ぎたくても、できない時代にもなりました。私が若い頃であれば、稼ぎたければ陽が落ちてからでもライトをつけて夜中まで仕事をします。休日も返上で働いたこともありました。でも今そのような働き方をしたら、現場周辺の住民が許さないでしょう。

しかし職人の給与が下がったのは、このような外的要因だけではないと私は考えています。それはモチベーションの低下です。

先の話に関連しますが、材料費の高騰などもあり、一人親方などの個人事業主が工事に必要な材料や工具などを事前に買うことが難しくなりました。また現場で大工が加工するのではなく、工場で事前に加工を行うプレカット工法で建てる家が増えてきました。このような結果、大きな機械や設備、工場を持つハウスメーカーは存在感を強めていきました。

ハウスメーカーが台頭すると、家づくりの肝は職人の腕の良し悪しではなく、誰が工事をしてもかんたんにできる技術や仕組み、システムの開発に移り変わっていきました。結果、職人の技術力は低下していったのです。

ハウスメーカーやデベロッパーが直接エンドユーザーから家づくりを受注するようになったため、先のような一人親方は仕事を獲得することが難しくなりました。次第に、職人はハウスメーカーの下請けというポジションに甘んじるようになっていったのです。当然、手間賃はハウスメーカーのいいなりですから、材料費が高騰すればするほど、職人の稼ぎは下がっていきます。

何が言いたいのかというと、今の稼いでいない職人は、技術力を磨くこともやめてしまったし、自分で稼げる先を見つけることもしなくなった。私には、そう映るのです。

でも、本当にそのままでいいのでしょうか。特に、技術力のある職人さんであれば、確かに以前よりも稼ぎづらい環境ではありますが、そのような環境下であっても、やり方さえ変えれば稼げると私は考えています。









〒167-0053
東京都杉並区西荻南3-16-8 テック西荻ビル3F
TEL:03-5336-8775
FAX:03-3335-1310

営業時間:10:00~19:00
定休日:水曜日