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トップテクノ社長コラム 佐藤正和の生きる道!
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No.022 リーダーと社長のちがい
2018年09月26日


会社が大きくなればなるほど、さまざまな仕事に携わるメンバーが多くなります。事業部や部署、チームやプロジェクトなども増え、その結果、いろいろな肩書きも生まれます。部長、課長、係長、主任などです。特にこれらの肩書きは日本の多くの会社で見られると思います。

上場会社クラスの部長ともなれば、町工場の社長や中小零細企業の社長より、給与はもちろん、社会的地位も高いと思います。中にはさらに出世して、社長になる人もいるでしょう。
しかし私は、サラリーマン上がりの社長と、私のような社長業しかやったことのない生粋の経営者の間には、大きな違いがあると思っています。

もっとも顕著なのはお金に対する執着心です。私のような現場叩き上げの経営者は、日々の業務のことはもちろん、いかにお金をやりくりするかを常に画策しています。たとえ売上が悪かったとしても、協力会社への支払い、社員の給与は捻出しなければならないからです。

一方で部長クラスの人材を見ていると、いくら仕事ができたとしても、このお金に対する執着という点で弱いと感じざるを得ません。極端な言い方をすれば、お金のことは社長に任せて、自分は現場のビジネスのことだけを考えていればいい。私から言わせれば、何ともお気楽なポジションだと感じるからです。
もうひとつは親分気質であるかどうかです。

いくら社長といっても、誰かに任命されて就任した言わば雇われ社長は、どうしても平社員時代の気質が残っている場合が大半です。これは一緒にお酒を飲むととてもよくわかります。自分と似たような歩みをたどってきた社長とは、同じ土俵で対等に話すことができるのに対し、雇われ社長は肩書きこそ社長ですが、まるで部下と話しているような感覚だからです。そしてこの関係性は、ずっと変わりません。

そのため別の箇所でも紹介しているような、本物の社長が持つ人脈も持っていませんし、遊び方も私と親しい社長仲間とは違います。はっきり言えば、かっこよくないのです。おそらく生粋の社長タイプは、幼い頃から友だちの間でもリーダー、ボス的なポジションにいたと思います。私自身、そうでした。そしておそらく、ボスにつく子分のような友だちが数名いたはずです。そしてこの子分気質を持つ人は、いくら肩書きが社長となっても、私が考える社長とは違うと思うのです。

社長を育てるには

ではどうして、そのような子分的気質を持つ人材が、部長や社長に出世するのか。これは私自身も経験しているのでよくわかるのですが、仕事ができる部下を見ていると、つい役職を与えてみたり、最終的には会社を任せたくなるからです。

本人が社長気質でないことはわかっています。社長になりたい強い意思を持っていないことも知っている。経営者として自分を追い抜くことは生涯ないだろう。これらのことがわかっていても、社長を任せてみたくなるのです。

ただ最近は少し考えが変わってきました。私のような生粋の社長気質でないタイプでも、サラリーマン上がりの社長でも、そこそこ会社経営はできるのではないかと。

お金を例に挙げれば、執着心がそれほどないことは、逆にビジネスのメリットになることもあるだろう、と。私のようにアグレッシブに行動するのではなく、淡々と冷静に、ルーチンのように日々の業務や経営をすることも、ひとつの社長業の形ではないかと。そして自分のスタイルとは違う経営で、本当に会社がうまくいくのか、見てみたい自分もいます。

ただし、特に社長をやりたいと思っていない人に会社を任せるわけですから、それなりの育成や本当に任せていいものか、人物を見定めることは必要です。

大きいのは信頼関係です。仕事の出来不出来はひとまず置いておいて、互いに信頼し合えているかどうか。率直に言えば、自分はその社員のことが好きであり、社員も社長のことを慕っている。そしてその関係が長きにわたり続いていることが重要だと思います。

私の経営スタイルは完全にトップタウンです。最近は社員の意見に耳を傾けるボトムアップ型の組織がよいとの風潮もありますが、私はそうは思いません。圧倒的に仕事ができるボスが、会社ならびに全社員を牽引する。このような組織が理想だと考えています。

実際、当社はまさにそのような会社です。仕事の大半、特に単価の高い優良案件は私がほぼ獲得し、それを社員に任せるフローです。だから本音を言えば、自分一人で仕事をした方がお金は儲かります。具体的な数字を挙げれば、私一人で1億円以上は楽に売上を達成できるからです。でも会社組織にした以上、社員の面倒を見る義務がある。私が会社を続けているのは、そういった気持ちもあります。

ただいつまでも私がとってきた仕事を部下に振っているだけでは、部下は育ちませんし、いずれ会社を任せることもできない。では、どうしているのか。仕事を任せている風にして、実は本人の見えないところでチェックしています。

これは先の信頼関係を探る手法でもあります。

ウェブコンサルタント会社を経営する社長さんがいました。顧客ごとに担当の社員がつく体制でした。そのため以前は社員の業務を日々チャックし、ほうれんそうなどもしっかりと行っていたそうです。しかし時流に合わせ、社長からの意見はあまりプッシュすることなく、担当者の意見を尊重、次第に完全に担当者に任せる体制に変えたそうです。いわゆる権限委譲です。

すると、その会社はどうなったか。売上は上がったそうです。しかし社員は自らの担当業務にばかり固執するようになり、社員業務はまったくやらなくなりました。社長との関係性も希薄になり、最終的には社長に楯突くように。中には顧客とのやり取りに関して、虚偽の報告をするメンバーまで出るようになったそうです。「危うく顧客との信頼関係を失うところだった。やっぱり管理はすべきですね」とその社長さんは組織のフローを変えたことを後悔していました。

いずれ会社を任せたい社員がいる経営者。自分は経営者の器でないことはわかっているが、尊敬する社長がいるメンバー。どちらにも、改めて自分が置かれている現状や組織体制と照らし合わせ、考えてもらいたいテーマだと思います。









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